モデルと環境設定
ローカルモデル(Ollama)
自分のPC、リモートのOllamaサーバー、自前のGPUサーバーでビジョン/テキストモデルを動かす方法と、現実的に必要なスペックを紹介します。
ローカルモデルはOllama経由でお使いのPC上だけで動くため、画像がデバイスの外に出ることはありません。プライバシーの面では最適ですが、必要なスペックは決して低くないので、始める前に下記を必ずご確認ください。
スペックの目安
| 環境 | 期待できる体験 |
|---|---|
| 統合メモリ32GB以上、またはVRAM約16GB以上のGPU | 推奨:中サイズのビジョンモデルで、まずまずの品質と実用的な速度が期待できます。 |
| RAM 16GB/VRAM約8GB以下 | 実験的:小さなモデルのみ。動作は遅く、精度も下がります。 |
| CPUのみ | 非推奨:非常に遅くなります。 |
実際に必要なスペックはモデルによって変わります。以下はあくまで大まかな目安です。
1. Ollamaをインストールする
- 1ollama.com/downloadからmacOSまたはWindows用のインストーラーをダウンロードして実行します。
- 2ターミナルで
ollama --versionを実行し、正しくインストールされたか確認します。 - 3Ollamaはバックグラウンドで
http://localhost:11434のローカルサーバーを起動します。mysnipboxが接続するのはこのアドレスです。
2. モデルを選んでダウンロード
mysnipboxは役割の違う2種類のモデルを使い、それぞれ個別に指定できます。
- ビジョンモデル: 画像を見て内容を解析します。最もメモリを使います。下の検証済みリストから選んでください。
- テキストモデル: タグの翻訳と埋め込み(タグのマッチング)を担当し、ずっと軽量です。翻訳用は2つ目のリストから選び、埋め込みには
nomic-embed-textが使えます。
検証済みビジョンモデル
アプリのモデル選択画面に実際に入っているビジョンモデル4種です。
| モデル名 | サイズ | 推奨メモリ(最小) | 特長・用途 | Ollamaコマンド |
|---|---|---|---|---|
| Moondream | ~2.0 GB | 8GB RAM | 超軽量。低スペックな環境でも素早くタグを抽出できます。 | ollama run moondream |
| Qwen2.5-VL 3B | ~3.2 GB | 8GB RAM / VRAM | 普段使いのノートPC向けに最適化された軽量ビジョンモデルです。 | ollama run qwen2.5vl:3b |
| MiniCPM-V 2.6 (8B) | ~5.5 GB | 16GB+ RAM | おすすめ: 速度と解析品質のバランスが最も良いモデルです。 | ollama run minicpm-v:latest |
| Llama 3.2 Vision (11B) | ~7.9 GB+ | 24GB~32GB+ RAM | メモリに余裕のある環境向けの、高品質で深い解析モデルです。 | ollama run llama3.2-vision |
タグ翻訳用モデル
タグをローカルで翻訳するなら、軽量なテキストモデルで十分です。必要な言語に合わせて選んでください。
| モデル名 | サイズ | 推奨メモリ(最小) | 特長・用途 | Ollamaコマンド |
|---|---|---|---|---|
| Qwen2.5 (3B) | ~2.0 GB | 8GB RAM | 日中韓の翻訳におすすめ。 アジア圏の言語の語彙をよく保ち、タグ翻訳がとても速いです。 | ollama run qwen2.5:3b |
| Llama 3.2 (3B) | ~2.0 GB | 8GB RAM | 英語・ヨーロッパ言語の翻訳におすすめ。 スペイン語やポルトガル語など、西欧言語のタグ変換に最適です。 | ollama run llama3.2:3b |
| Gemma 2 (2B) | ~1.6 GB | 8GB RAM | 低スペック向けの超軽量モデル。メモリ使用量が少なく、ビジョンモデルと同時に動かしても負担が小さいです。 | ollama run gemma2:2b |
3. mysnipboxに接続する
- 1Ollamaが起動していることを確認します(メニューバー/トレイのアイコン、または
ollama serve)。 - 2mysnipboxの設定を開き、プロバイダーにOllamaを選びます。
- 3既定のエンドポイント
http://localhost:11434はそのままにして、ビジョンモデルとテキストモデルをそれぞれ選択します。 - 4テスト用の画像を分析してみましょう。モデルがメモリに読み込まれる間、最初のリクエストは時間がかかります。
リモートのOllamaサーバーに接続する
Ollamaは同じPCで動かす必要はありません。自宅ネットワーク内のハイスペックPCやホームサーバー、クラウドGPU(RunPodなど)も使えます。
- 1mysnipboxの設定を開き、プロバイダーにOllamaを選びます。
- 2
Base URL欄のhttp://localhost:11434を、サーバーのアドレスhttp://<サーバーIP>:11434に変更します。 - 3サーバー側では、Ollamaを起動する前に外部からの接続を許可し(下の環境変数を参照)、そのサーバー上でモデルをダウンロードします。
shell (server)
OLLAMA_HOST=0.0.0.0 OLLAMA_ORIGINS="*" ollama serveOLLAMA_HOST=0.0.0.0 はすべてのネットワークインターフェースで接続を受け付け、OLLAMA_ORIGINS="*" はあらゆるオリジンからのリクエストを許可します。Ollamaをバックグラウンドアプリやサービスとして動かしている場合は、そのサービスの環境変数に設定して再起動してください。
自前のGPUサーバー:Custom(OpenAI互換)
vLLM、LMDeploy、LocalAIなど、OpenAI API形式に対応したエンジンで自前のGPUサーバーを動かしているなら、Customプロバイダーで接続できます。
- 1mysnipboxの設定を開き、プロバイダーにCustom (OpenAI-compatible)を選びます。
- 2下の3つの項目を入力します。
- 3テスト画像を解析して、サーバーが応答するか確認します。
| 項目 | 入力する内容 |
|---|---|
| Base URL | 自前サーバーのOpenAI互換アドレス。例:http://<GPU-IP>:8000/v1 |
| API Key | サーバーが認証を求める場合のみ入力します。自分のPCやプライベートネットワークで認証なしで動かしているなら、空欄で構いません。 |
| Model Name | サーバーで提供しているビジョンモデルの名前を直接入力します。例:Qwen/Qwen2.5-VL-7B-Instruct |
トラブルシューティング
- 接続が拒否される: Ollamaが起動していません。アプリを起動するか、
ollama serveを実行してください。 - モデルが見つからない: 先に
ollama pull <モデル名>でダウンロードしてください。名前は完全に一致させる必要があります。 - 極端に遅い/落ちる: モデルがメモリに対して大きすぎます。小さいモデルにする、他の重いアプリを閉じる、またはクラウドのプロバイダーを使ってください。
ollama psを実行すると、読み込み済みのモデルとメモリ使用量を確認できます。